『小学校受験体操合格ポイント総整理』
我が家の志望校の試験では運動も比較的比重が高いようだったので、体操もしっかり伸ばしたいと思っている中、書店で見つけて購入した本がありました。
小学校受験体操合格ポイント総整理, 福井 秀明 著, 2022年4月10日発行
小学校受験体操合格ポイント総整理toyokanbooks.com
およそ24校の代表的な小学校の運動の試験内容が見やすいイラストで紹介されているのが、購入の決め手となり、実際に良かった点でもありました。
学校別の過去問題集でも同じような内容は紹介されているのですが、ボールがどのような大きさかや走るコースがどのようなイメージかなど文字からは読み取りきれないと感じていました。それに対して本書は体操に特化した本なだけあって、どの運動についても同じように大きなイラストで図解してあり私が疑問に思っていたことを解決してくれました。24校分の過去に出題された運動が紹介されているので、小学校受験で出されそうな運動をだいぶ網羅できているのではないかということも思いました。
また、上記の内容の部分の前に、体操に限らない小学校受験に向けてのこと、さらには受験に留まらない幼児教育の基本的な考え方が前段に記されており、表面的な対策法の本ではなくて大事なことを学ぶことができるとても良い本だと思いました。
小学校入試を決める前に考えた幼稚園をどうするかという問題
子供が生まれて1-2歳になった頃、幼稚園をどうするか考え始めました。妻は勤めていなかったので保育園でなく幼稚園を探すことになったのですが、当時住んでいた地域には徒歩圏内に幼稚園は1つか2つのみで、その他は幼稚園バスで通うしかない自転車でも遠い場所にしかありませんでした。
そのため家から歩いて行ける幼稚園に通わせたかったのですが、入園希望者が定員よりだいぶ多く入園倍率がだいぶ高いらしいということがわかりました。普通の、地域の幼稚園だけれども倍率が高く、入園基準は抽選でも先着でもなく何かしらの判断によって決められる様子でした。希望しても入れる確率が低く、入れない場合は遠くの幼稚園に通うしかない、入れるために何らかの努力をするとしても基準は明確でないということです。普通の地域の幼稚園への入園に対して報われるかわからない努力をするのは徒労感を覚えると感じました。
そこで夫婦で引っ越しを考えることにしました。妻の調べによると区立の幼稚園への入園希望者が定員より少なく、希望すれば普通には入れる区もあることがわかりました。私も考えてみて、地域の普通の幼稚園でも倍率が高いことを考慮すると、幼稚園のために引っ越すのであれば希望の幼稚園がある地域を選ぶのが良いのではないかと考えました。
ただしこの時はまだ、自分の子供を私立小学校に通わせるということは全然考えていなかったので、小学校がある私立の幼稚園を目指そうという発想は全然出てきませんでした。経済的に現実的と感じていた国立の小学校に入れる国立の幼稚園に出願できる地域が良いのでないかと考えて、夫婦でそのような地域への引っ越しを検討しました。
国立の幼稚園と、そこに出願できる引っ越す地域を検討するに当たっては、日本学習図書株式会社の『2019年度版 国立・私立幼稚園 入園のてびき』を活用しました。
国立の幼稚園と言っても自分はその時はまだ、それがいくつあって、それぞれどこにあるのかよくわかっていませんでした。なので、この本のように網羅的に一覧になっている本が大変助けになりました。一覧になっている上で、それぞれの幼稚園に応募できる住所の範囲や考査の情報もまとめられているのでとても便利でした。
ここで理解した情報を基本にそれぞれの幼稚園のホームページ等を確認して、幼稚園入園前の夏に引っ越しをしました。
国立の幼稚園に関しては、3年保育の幼稚園は抽選でご縁なし、2年保育の幼稚園は行動観察を通過できましたがその後の抽選でご縁なしという結果でしたが、家から歩いて行ける区立の幼稚園には当初の目的通り問題なく入園することができました。
結果として家から歩いて行ける幼稚園で、子供も毎日楽しく、自分自身も保護者会の会長までやって幼稚園生活を満喫している次第です。同じ園から私立小学校に進学するお友達もいたりして、受験準備期間も試験終了後も良い関係で一緒にがんばれたのも良い環境だったと思います。
自分たちで方針を持って行動していれば、目指したい方向に向かって進んで行けるものなのかなと感じました。
『ひとりでとっくん100シリーズ』感想その3
図形関連
志望校の出題分野を念頭に我が家では、お話の記憶と並んで図形を最重要分野と考えて取り組みました。『ひとりでとっくん100シリーズ』では図形関連は11冊もやっていました。図形は特にやればやるほど力がつく気がするのと、考えてわかって解けた時に気持ち良く感じることもできて、勉強する楽しさも知ることができるかもしれないと思いました。
図形構成
「上にある形を作るには、下にある選択肢のうちどの形とどの形を組み合わせればよいですか」というような問題。
『図形分割』とセットで取り組みました。
図形分割1 / 2 / 3
「描いてある形を2つに分けてください」から始まり「上にある複数の形に分けるには下の形をどのように分ければ良いか線を引きましょう」というような問題を繰り返す問題集。
『図形構成』とセットで取り組みました。
点図形1
格子状の点に何本か線が引いてあるお手本と同じように、下の格子状の点に線を描き入れる問題。始めは3×3の格子から始まり後半は点が増え、線も複雑になる。丁寧で正確な運筆の練習と、図形を正確に見る練習。
重ね図形
いくつかの図形が重なっている絵がありその中にある図形のみを下の選択肢から選ぶような問題、それぞれ異なる線が引いてある2枚の透明な四角形を重ねるとどのようになるかというような問題、図形が描いてある透明な四角形を半分に折りたたむとどのようになるかという線対称の様子を含む問題など。
重ね点図形
上記2つの『点図形』と『重ね図形』を組み合わせた分野。2枚の点図形を重ねるとどうなるか線を引きましょうという問題。
線対称
折り紙を半分や4分の1に折った状態で一部を切り抜いてから折り紙を開くとどのような形になるかというような問題を始めとして、線対称についての様々なバリエーションの問題。折り紙の問題については、紙の中心がどこか、4つある角がどこかを良く見てから始めるということを繰り返し教えましたが、覚えたと思っても子供はまた忘れてしまうことが大人の自分はやってみて始めてわかった発見でした。
回転図形
描いてある図形を時計回りや反時計回りに90度ずつ回す時、どちらに何回回すとどうなるか、というような問題。この問題集は、図形の見た目は様々な一方、内容としてはほぼ同様のものを繰り返すものなので、一度見につくとあまり間違えなくなるように感じました。
絵と模様の構成
見本の絵をタイル状に分割した時のものを、違うものも混ざっている選択肢の中から選ぶ問題など。2分割から始まってだんだん分ける数が多くなっていきます。また、いわゆる欠所補完と呼ばれる、足りない所に入るのはどのような絵か選んだり描いたりする問題もありました。家とか動物とかの絵なので図形構成/図形分割より子供にとってわかりやすそうに見えるのですが、娘は図形よりもこちらの方が得意でなさそうなのが意外でした。それもあって練習しました。
同図形発見
見本の図形や絵と同じものを選択肢から選ぶ問題。図形を正確に認識する練習で、図形関連の力の基礎になるものと捉えて取り組みました。
『ひとりでとっくん100シリーズ』感想その2
お話の内容理解1 / お話の内容理解2
お話の記憶が、我が家の志望校にとっての最重要分野と考えていたため、その練習のために購入。ある時期から、なるべく毎日やるようにしてみました。訓練としての効果はあったかと思う一方、子供本人がお話の記憶の問題をだんだん嫌がるようになり、「2」は最後までやり終えずに終了しました。お話の記憶を嫌いにさせてしまったかもしれないとも思いましたが、やらない訳にはいかなかったし難しいと感じたところでした。
問題集としては短くて簡単な問題から始まって、基本的な形式のお話と問いを繰り返しできるようになっていて、良い教材でした。
方眼上の位置と移動
上から何番目/下から何番目、右から何番目/左から何番目という言い方に慣れて、速く、間違えないようにできるようにしたかったのと、すごろくのように進むゲームのようなタイプの問題の練習になるようにと思って購入。良い練習になりました。
数の構成
「合わせて5になる組み合わせは1と4、2と3」のような数の組み合わせの感覚を身につけるために購入。志望校の出題分野として「数」は頻出分野ではありませんでしたが、総合力にとっての基礎的な部分と考えてやりました。数の構成/組み合わせが見についていれば、数の増減や分配を行う際にも、都度数えたり計算したりせずにパッと直感的にわかるようになって良いのでないかと思います。
こうして書いてみると、入学試験のためだけでなくて、その後の実生活にも役に立つ勉強をやっていくのは意味があることだなぁとも思いました。
数の増減
「5つ持っていたりんごのうち、2つを友達にあげたら残っているのはいくつですか」というような問題の練習のために購入。上述の通り、数は志望校の頻出分野ではなかったものの、お話の記憶の問題の中でもこのような形で数を問われることが1つはあるようだったのと、総合力の中の基礎として大切だと考えてやりました。
一対多対応
「自転車が2台あります、車輪の数はいくつですか」というような問題の練習のために購入。これも同じく、総合力の中の基礎と考えてやりました。
私自身はこのブログを書いている受験が終わった12月のたった今、今さら気づきましたが、これは掛け算の問題ですね。工学系の自分としては、数式を用いずに数の感覚を身につけておくというのは将来に亘って役に立ちそうだと思いました。
『ひとりでとっくん100シリーズ』感想その1
家庭で使用した『ひとりでとっくん100シリーズ』について順不同で簡単な感想を書いていこうと思います。
はさみぎり
はさみは普通に使えてはいましたが、遅かったり、きれいに切れなかったりしたので練習したく購入。日々続けることも大切だと考えたのでいつでも練習できる教材として置いておきました。時間があった時などひとりでもやれるようにしておきました。
ひもとおし
はさみやのりなどと違ってひもとおしはひもとおしを目的とした教材を用意しないと練習ができないものだと思い購入。穴の空いた土台と共についてくる2本の紐が、太さ長さ丈夫さが良く、専用の教材として売っているだけあると思いました。
ききとりれんしゅう1
話の記憶のための訓練として購入。
長い話を覚えられるようになる前にまず短文でも正確に聞き取って理解できているだろうか?と思うことがあり、やってみました。やってみて確かに、短い文であろうとも集中して聞き逃さず性格に聞き取る意識が大切なようだとわかりました。ただ、図形のように「解けた!」という喜びがあるような問題でないので子供本人にとってはあまり楽しく感じにくい分野かなと思いました。
また問題文のCDがついており、親が読むのとは違う形でやる練習もできて良いと思います。しかし、私としてはCDにせよPCにせよ取り掛かる時に再生することを手間に感じたため基本的に自分で問題を読んで行いました。
使用した市販の教材 - こぐま会『ひとりでとっくん100シリーズ』
年中が終わる3月に、通っている幼児教室のプリントをやっている娘の様子を見ていると、その手前の基礎が身についていないと感じました。
入室したのが年中の7月だったのでその時点までに授業は進んでいたのと、授業の教材はドリルのように簡単な問題を何度も繰り返す形ではなかったことから、自分たちの家庭の方で基礎を補わないといけなそうだと考えました。
近所の書店にこぐま会のコーナーがあって志望校の過去問を買ったことがありました。同じコーナーの中に過去問以外の問題集もあることは知っていたものの、教室に通っているから特に必要はないかなと思っていました。ところが、基礎を補う必要に気づいたことで、このこぐま会の『ひとりでとっくん100シリーズ』が役に立つのではないかと思い立って使い始めました。
最終的に、使用した『ひとりでとっくん』シリーズの問題集は以下の通りでした。
■使用したもの一覧
番号 | タイトル | 表紙の色 |
50 | ひもとおし2×6 | クリーム色 |
22 | はさみぎり基礎編 | 薄オレンジ色 |
25 | 聞き取り練習1 | ピンク色 |
14 | お話の内容理解1 | 薄緑色 |
15 | お話の内容理解2 | 薄緑色 |
86 | 方眼上の位置の移動 | オレンジ色 |
35 | 一対多対応 | オレンジピンク色 |
38 | 数の構成 | オレンジピンク色 |
46 | 数の増減 | オレンジピンク色 |
1 | 点図形1 | 水色 |
11 | 同図形発見 | 水色 |
36 | 図形分割1 | 水色 |
39 | 線対称 | 水色 |
47 | 重ね図形 | 水色 |
51 | 重ね点図形 | 水色 |
52 | 回転図形 | 水色 |
95 | 絵と模様の構成 | 水色 |
96 | 図形分割2 | 水色 |
97 | 図形分割3 | 水色 |
98 | 図形構成 | 水色 |
■分野別まとめ
図形 | 水色 | 11冊 |
数 | オレンジピンク色 | 3冊 |
方眼 | オレンジ色 | 1冊 |
お話の記憶/聞き取り | 薄緑色/ピンク色 | 3冊 |
巧緻性関連 | クリーム色/薄オレンジ色 | 2冊 |
合計 | 20冊 |
やってみて良かったのは、まず細かい分野ごとに一冊になっているので線対称なら線対称など、今やりたい、力をつけたい分野をピンポイントで選んで取り組むことができたことです。
その上で、各分野の最も基本的な内容から順序立てて体系的に問題が進んで行くので、最も簡単な問題から始まって少しずつバリエーションが広がって難しい問題に進んで行けるようになっていて、その分野の力をつけたいという目的にとってぴったりでした。
志望校で例年出題される分野はあらかじめ確認してあったので、特に頻繁に出題される分野を選んでやっていきました。
始めた後に行われた幼児教室でのテストでペーパーの点数が上がったので実際に効果もあったのではないかと思います。
受験校の選択と試験スケジュール(その2)
前回の記事で、受験校を選んだ考え方について書きました。
考え方、決め方の流れはこの通りなのですが、実際の試験日程はパズルのようにうまく組み合わせられるかが難しいところでした。
学校によって、
- 試験が1日で完結する学校、2日間にわたる学校
- 試験日を候補日の中から志願者の方が選べる学校
- 試験日が固定の学校、いくつかの候補日の中から出願後の10月下旬に決定される学校
- 出願後に決定される場合、およそ出願順で試験日が決まる模様の学校とそうでない学校
があります。
架空の学校と日程ですが、下図のようなイメージで紙に書いたりスプレッドシートを使ったりして組み合わせ方を試してみて考えました。
受験校が増えれば増えるほど組み合わせのパターンも増えますので、パズルが複雑になります。
このイメージ図の例では3校で、そのうちブラボー小学校は希望の試験日を選べる学校ですので、組み合わせ方としては比較的シンプルになります。残りの2校も出願順で試験日が決まるとされているので、およそ希望通りの試験日を狙いやすい形となります。
もっと多くの学校を受験したり、同日の午前と午後で別の学校の試験を受ける方もいらっしゃると聞いています。その場合はより複雑な組み合わせを検討されたり、試験日時が重なってしまった場合にはどちらを優先するか予め決めておいたりすることが必要になるかと思います。
特に今年の2022年11月に実施された試験では、一部の学校において予想と異なる試験日時になった方が多いというようなお話も伺いました。必ずしも例年通り、予想通りになるとは限らないことに注意が必要です。
我が家では、娘の場合は多くの学校に出願しても合格確率が高くならなそうだと考え受験校は3校に絞り、試験は1日に1校でそれぞれ集中できるようにという方針にしました。
また、9月くらいになってからわかったこととして、合格した場合には他の学校の試験もある日に窓口へ入学手続きをしに行く必要があったり、私立の試験期間中に国立小学校の窓口へ願書を持参しなければならない日があったりするということがありました。試験そのもの以外の手続きも同時期にあるということは、前もってわかっていなかったので気づいた時に少し焦りました。
我が家では、自分の両親(受験者の祖父母)に手続きに行ってもらうかもしれないとお願いをしておきました。ただしそうする場合、手続きに必要な書類の原本を前日夜に手渡ししに行く必要があったためできれば避けたいなと思っていました。結果的に、試験が午前に決まったから午後に手続きに行ったり、試験を1つ受けないことにしたから1日空いてその日に手続きに行けたりという形で解決しました。
試験日時は10月下旬になってから決定されることが多い、そしてそれは必ずしも希望や予想通りとは限らない、試験期間中に試験以外の手続きもありうる、という辺りが実際に出願することになってから実感した注意点でした。